ブロードコムのワイヤレスLAN事業部担当マーケティング・ディレクターのブライン・ベドロジアンは、当社のエンベデッド低電力およびWi-Fi+Bluetooth製品群の責任者を 務めています。ベドロジアンは、携帯衛星、地上波無線、DSL、およびIEEE802.11技術など、デジタル通信およびワイヤレス業界において15年間の経験を持っています。現職に就任する以前は、上級プロダクト・ライン・マネージャーとして、ブロードコムのワイヤレスLAN製品群の開発およびワイヤレスLAN市場における当社のシェアの拡大に 重要な役割を果たし、今日、当社がリーダー的地位を確立したことに貢献しました。
ブロードコムに入社以前は、Virata社(Globespan/Conexantに買収)においてアプリケーションおよび新製品導入担当ディレクターを務め、コンシューマー向けCPEおよびセントラル・オフィス・システム向けの音声・データ統合DSL製品に携わっていました。Virata社入社以前は、Applied
Signal Technology社においていくつもの開発およびマーケティング管理職を務め、基地局ならびに通信用テスト・計測システム向けのデジタル・レシーバーを開発する製品グループを統括していました。
また、ベドロジアンはデジタル・レシーバーおよびスペクトラム管理ツールに関する多数の論文を共著しています。
カリフォルニア大学デイビス校において科学学士号を取得(専攻:電気工学)。
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先進国にも新興国にもビジネスチャンスが期待できるOPEN WiMAX
この基調講演では、モバイルWiMAXの展開戦略、ビジネスモデル、OPEN規格のアプリケーション、端末の進化についてグローバルな視点でご紹介します。たとえば、米国では依然として個人向けブロードバンドアプリケーションの重視傾向が続いている一方、インドでは固定型とノマディック型(端末の持ち歩きが可能だが、静止状態でアクセス)のブロードバンドアクセスに対するニーズが生まれています。また日本では、情報家電へのWiMAXの利用がクローズアップされています。
講演では、高速無線ブロードバンドと常時接続のIP通信をモバイル環境で実現する「パーソナルブロードバンド」サービスの原動力となる、モバイルWiMAXにスポットライトを当てます。モバイルインターネットのエコシステムを取り巻く新たな課題、そしてビジネスチャンスはどこにあるのかを探ります。これは、新興市場、成熟市場を問わず、サービスプロバイダー各社が必要な周波数帯を利用し、世界的に受け入れられるための一助になります。
WiMAXは、標準規格に準拠した技術であり、従来のCATVやDSLといった有線系のブロードバンドに代わり、無線でブロードバンドサービスにアクセスするためのラスト1マイルを実現します。WiMAXは、固定型、ノマディック型、ポータブル型(歩行程度の速度で移動しながらのアクセス)、モバイル型(高速移動を伴うアクセス)の各種ブロードバンド通信に対応します。しかも、基地局まで見通しの利かない環境でも問題なく利用できます。WiMAXフォーラム認定(「WiMAX
Forum Certified?」)を受けたシステムの場合、平均半径3〜10kmのセル内であれば、固定型かポータブル型の用途でチャネル当たり最大40Mbpsの通信容量が確保可能です。これだけの帯域があれば、T1回線を利用する数百の企業ユーザー、DSL回線を利用する数千の家庭ユーザーを同時にサポートできます。モバイル型のネットワーク環境の場合は、最大半径3kmのセル内で最大15Mbpsの容量が確保できます。2007年後半までにノートPCやPDAにWiMAX技術が採用される見通しで、今後は都市部が「メトロゾーン」へと変わり、屋外でポータブル型の無線ブロードバンドアクセスが可能になります。