Bコース IEEE802ワイヤレス技術フォーラム
2009年7月22日(水)
コース券:28,000円(税込)
会場:会議棟101号室
定員:150名
B-1
10:00〜
10:50
IEEE802ワイヤレスネットワーク最新技術

無線ネットワークは、ユビキタスネットワーク社会の実現において、また次世代ネットワークNGNのコア技術としても極めて重要な役割を果す。本講演では、IEEE802委員会を中心に標準化活動が推進されている無線ネットワークに関して、RF-IDやNFC、DSRCなどの短距離無線、UWBやZigBee(センサネットワーク、Smart Utility Networks)、Bluetooth、ミリ波無線が該当する無線PAN(IEEE802.15)、Wi-Fiとも呼ばれる無線LAN(IEEE802.11、特に次世代高速無線LAN802.11nおよびVHTと呼ばれる802.11ac/ad、メッシュネットワーク802.11s)、WiMAX/モバイルWiMAXの無線MAN(IEEE802.16/16e、中継16j、4G携帯網に対応するIEEE802.16m)、3.5Gから3.9G、4Gへと進展しつつある携帯電話網(HSPA, EVDO Rev.A→LTE、LTE-Advanced)、およびこれらの異なるネットワーク間のシームレスな連携方式(IEEE802.21)などの最新動向、標準化動向、将来展望について解説する。また、近年活発に提案されるようになったIEEE802以外の類似仕様の標準に関する概要、動向についても解説する。

阪田 史郎 氏 千葉大学
大学院融合科学研究科情報科学専攻 教授 工学博士
阪田 史郎

1974年3月 早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了
1974年4月 日本電気(株)中央研究所配属
1990年3月 工学博士
1996年12月   同社パーソナルC&C研究所所長
1997年4月 (兼)奈良先端科学技術大学院大学客員教授
1999年4月 同社インターネットシステム研究所所長
2004年4月 千葉大学大学院融合科学研究科教授。現在に至る。

コンピュータネットワーク、インターネット、マルチメディア通信、ユビキタスネットワーク等の通信とコンピュータの統合分野に関する研究に従事。電子情報通信学会理事・評議員、情報処理学会理事・監事を歴任。工学博士。電子情報通信学会フェロー。情報処理学会フェロー。現在電子情報通信学会アドホックネットワーク研究会専門委員長。総務省情報通信審議会専門委員、総務省地上無線システム専門委員、内閣府連携施策群ユビキタスネットワーク専門委員、電波産業会(ARIB)高度無線通信技術特別委員他を務める。
著書「マルチメディアとネットワークによるグループウェア実現技術」、共著「マルチメディアシステム」、「モバイルコンピューティング」、「インターネットとQoS制御」、「インターネット・プロトコル」、「ユビキタス技術 無線LAN」、「ワイヤレス・ユビキタス」、「ユビキタス技術 センサネットワーク」、「SIP/UPnP 情報家電プロトコル」、「UWB/ワイヤレスUSB」、「組込みシステム」、「アドホック・メッシュネットワーク」、「情報家電ネットワークと通信放送連携」、「無線通信技術大全」(リックテレコム)他30余。

B-2
11:00〜
11:50
802.11nとその先“VHT、802.11ad等”の標準化動向

企業ネットワークを活用して、ICT武装することは企業の死活問題です。その企業ネットワークを支える上で、どんどん発展する無線LANは、大きな貢献をしてきました。その最新動向を把握しつつ次ぎに備えることは、装置ベンダーにも、売る側にも、利用者にも重要な事です。そして、技術面では802.11nの次ぎを担う議論にいたり、講演者も参加するWi-FiアライアンスでもVHT等の議論がどんどん進んでいます。そのWi-Fi等の標準化活動などもふまえ、次世代へ進む無線LAN技術を整理して紹介します。

小林 佳和 氏 NEC
企業ネットワークソリューション事業本部 企業ネットワーク開発本部
開発戦略部 シニアマネージャ
小林 佳和

NECにてボタン電話、ISDNルータ、CTI統合配線、IP電話システム、業界初のMS-Office連携テレフォニーシステムなどを開発。2003年には、音声20通話とデータ通信の同時併用が可能なQoS対応無線LANアクセスポイントを製品化。
山形大学非常勤講師。
NEC 企業ネットワークソリューション事業本部 企業ネットワーク開発本部 開発戦略部 シニアマネージャ
第24回市村賞、地方発明表彰の千葉県支部長賞を受賞。マイクロソフトMVPアワード”Microsoft MVP for Microsoft Office Communications Server(Apr2007-Mar2008)”と”Communications & Collaboration - Communications Server(Apr2008-Mar2009)”を受賞。
「LAN工事実戦テクニック」「高速 LAN構築実戦テクニック」「電話屋が書いたIPの本」「これでできる無線LAN電話工事」など著書多数。

B-3
12:40〜
13:30
IEEE802.15.3cミリ波WPANの標準化最新動向

i. WPAN (Wireless personal area network)の標準化がIEEE802.15.3cで活発に行われ、本年には完了予定である。目標とするWPANの電波免許不要な周波数帯域は7 − 9 GHzであり、米国では57 − 64 GHz, 日本では59 − 66 GHz, ヨーロッパの特定領域では57 − 66 GHzが利用可能である。この周波数帯の無線通信システムを設計・標準化するためのタスク・グループ(TG3c)がIEEEにIEEE802.15.3cとして2005年3月設立された。以来、無線チャネルの設定、伝播特性の明確化・チャネルモデルの生成、使用モデルの生成、物理層の提案と膨大な特性シミュレーションが行われ、商用可能なレベルのシステム設計が行われている。グローバルに採用されたチャネル化は9 GHzを4チャネルに分割し、異システム間の干渉軽減に効果を発揮するとともに、PHYとしてはそれぞれのサービスを効率よく提供するために3種、シングルキャリア(Single carrier), 高速インタフエース(HSI) OFDM, オーデオ・ビデオ(AV)OFDMが採用され、チャネルあたり最大約5.5 Gbpsの超高速信号を最大10 mまで伝送する。
本プレゼンテーションはIEEE802.15.3cの最新の標準化活動を時間的な進捗、結果、本標準化の特徴等の観点から概括し、60 GHzを使用するIEEEの他のタスク・グループ、他のSIG (Special interest group)の活動にも言及する。

加藤 修三 氏 情報通信研究機構 プログラムコーディネーター
東北大学 電気通信研究所 教授
加藤 修三

1977年東北大学大学院工学研究科博士課程卒(工博). 1977年NTT研究所勤務(~1995年)。パーソナル、衛星通信コアー技術の研究開発、TDMA装置、変復調、誤り訂正方式およびそれらのASIC化で世界をリード。世界初のTDMAチップセット(1986)、世界最高速ビタービ復号器(1987, 1993), 世界最小消費電力ADPCM(1994), 世界発の2V動作CMOS SOC によるPHSベースバンドチップの開発(1994)・実用化等を含む 39品種のASICをリワーク無しで開発。1995年パシフィック・コミュニケーションズ・インク設立。1997年ユニデンKK社長。1998年MWCI(Mitsubishi Wireless Communications Inc., USA)移動通信開発センター社長、1999年MWCI代表取締役副社長。米国にてIS-136(第2世代携帯電話)用ベースバンドチップ, 携帯電話の開発, 全認証(FCC, CTIA, IOT(Inter operability test)の取得および製造に従事。2001年Omni Wireless Inc. 設立(米国カリフォルニア)。2002年テラダインKK日本事業部長、2003年同代表取締役副社長。
現在、東北大学電気通信研究所教授、(独)情報通信研究機構プログラム・コーデネータ(Ubiquitous mobile communications)として無線通信一般、特にミリ波通信の研究開発に従事。また、IEEE802.15.3cタスク・グループVice Chair, ミリ波標準化国際コンソーシアムCOMPA (Consortium of Millimeter Wave for Practical Applications) Chairとしてミリ波技術・ビジネスの推進に従事。現在まで、200件超の学術論文を発表・75件以上の特許を取得し(1998年に米国DOD(防衛省)標準となった特許を含む)、PIMRC(Personal, Indoor and Mobile Radio Communications) Symposiumのコファンダー(Co-founder)でもある。IEEE Fellow, IEEE編集委員(Trans. On COM), IEEE Satellite & Space 通信委員会Chairを歴任, 電子情報通信学会フエロー、元電子情報通信学会編集理事。

B-4
13:40〜
14:30
IEEE802.11s 無線LANメッシュネットワーク 標準化動向

IEEE802.11s標準規格は、無線LANを通信エリアを拡張可能なメッシュ型ネットワークへ適用するために、MAC高度化機能・ルーティング機能・セキュリティー機能を規定している。標準化グループの活動は2004年7月のタスクグループ活動開始から既に5年近く経過し、規格の策定も最終局面へ到達している。本発表ではIEEE802。11sについて、技術概要のみならず、これまで各社から提出された複数の提案方式からドラフト仕様が一本化されるまでの経緯について説明するとともに、昨今の無線LANメッシュの普及状況を述べる。

山田 暁 氏 NTTドコモ
先進技術研究所 ワイヤレス方式研究グループ 研究主任
山田 曉

2000年3月 東京工業大学理工学研究科修士課程修了、2000年4月 NTTドコモ無線リンク開発部。無線LAN公衆サービス、VoWiFi関連開発に従事。2003年4月 NTTドコモワイヤレス研究所。IEEE802無線関連技術検討に従事。2006年7月 NTTドコモ総合研究所。現職に至る。2005年電子情報通信学会学術奨励賞受賞、電子情報通信学会会員。

B-5
14:40〜
15:10
802.11s対応ベンダショートセッション@
モトローラにおけるアドホック/メッシュネットワークの
製品動向と利用技術及び適用事例

無線メッシュネットワークは海外を中心に既に幅広い分野で利用されており今後国内での更なる展開が期待されます。本講演では、米モトローラが進めるメッシュネットワーク製品開発とブロードバンドシステムにおけるその位置付け、業界でいち早くIEEE802.11s対応を表明したMOTOMESH Duo(802.11j対応)、メッシュ製品の原形となった産業用途に特化したMEA技術/製品(アドホック対応)をご紹介し、それらの国内外における適用事例についてご説明致します。

川上 弘幸 氏 モトローラ
官公庁・法人ビジネス 事業開発マネージャ
川上 弘幸

1990年NEC入社。海外向け伝送装置開発、通信網設計ソフトウェアの研究開発、及び映像配信網企画/設計などに従事。2004年より伊藤忠商事にて無線メッシュネットワークの国内導入プロジェクトに参画。2006年より現職。無線ブロードバンドシステムの日本導入に取り組む。

B-6
15:20〜
15:50
802.11s対応ベンダショートセッションA
日米のWiFiメッシュ網について

日米における事例の紹介と今後の無線の方向について:ミネアポリスにおける市街地でのサービス事例。ニューヨークロングアイランドにおけるケーブルビジョンのシステムの事例。日本における企業のネットワーク利用。大学のキャンパスにおける設置事例。WiFiの能力について。サウジアラビアにおける車輌搭載実験。

小林 博昭 氏 ソネット
代表取締役
小林 博昭

慶大経済学部卒、精密機器メーカ勤務、日本AT&Tパラダイン(株)社長、ソネット(株)社長、東京めたりっく通信(株)創業社長。
AT&T社でADSLチップの開発チームメンバーとして日本での普及担当。
講演:東大工学部3,4年学生にADSL、ベンチャー企業創業などについて講演、その他慶応湘南SFCにて講演、東京工芸大学にて講演。
その他講演多数。

B-7
16:00〜
16:30
802.11s対応ベンダショートセッションB
Troposメッシュネットワーク製品の動向

Troposメッシュネットワーク製品動向と国内外の事例紹介。

檜林 弘一 氏 住友電設
情報通信システム事業部 事業企画部 担当部長
檜林 弘一

2005年住友電設入社、情報通信事業企画部門に所属。公共ネットワーク、ビル内通信ネットワーク市場の新技術企画業務に従事。

B-8
16:40〜
17:10
802.11s対応ベンダショートセッションC
WiFiメッシュネットワーク技術概要と最新のソリューション事例のご紹介

WiFiメッシュネットワークの概要について解説を行い、多重チャネル対応、WiFiクライアント・ローミング、VoIP対応などの最新のトピックスについて事例を交えながら話をさせていただく予定です。さらに幾つかの活用事例についても紹介予定。

海藻 敬之 氏 シンクチューブ
代表取締役
海藻 敬之

2001年〜 シンクチューブ代表取締役
1999-2001年   Nokia Wireless Router Inc., 研究員(シリコンバレー/Mountainview)
1998-1999年 Rooftop communication Corp 研究員 (シリコンバレー/Mountainview)
1996-1998年 カリフォルニア大学サンタクルーズ校 コンピュータ・エンジニアリング修士
1995-1996年 システムコンサルティング等
1985-1994年 日本アイ・ビー・エム(株) システムエンジニア
1985年 東京大学理学部卒

閉じる
Copyright 2003-2009 RIC TELECOM. All Rights Reserved.